雪国ならでは!豪雪に耐える屋根の雪対策をご紹介
いわゆる雪国では住宅の雪対策がとても重要です。雪への対策をしっかりとしていないと、私生活に支障をきすことも少なくはありません。
今回は中でも屋根の雪対策についてご紹介していきます。
雪に強い屋根とは
雪に強い屋根とは、吸水率が低く雨漏りしにくい構造であることが重要になります。そのため豪雪地帯では約7割が金属屋根(特にガルバリウム鋼板)を利用しており、密閉性が高く雨水が入り込みにくい構造になっています。
屋根は急勾配か緩勾配か
降雪量が多い地域では住宅の屋根に積もった雪をどう処理するかという大きな課題があります。
屋根には急勾配と緩勾配の2種類があります。屋根に積もった雪を落としたい場合は急勾配の屋根にして、屋根を雪の置き場として考える場合は緩勾配の屋根にします。
急勾配の屋根は雪が滑り落ちやすく、落雪や雪下ろしによる事故が年々多発していることから問題視されてきています。また、雪を落とすために十分な敷地の広さが必要になります。一方で緩勾配の屋根は雪下ろし作業がしやすい反面、軒先につららができる危険性があります。
雪を落とない屋根・無落雪屋根
勾配屋根方式
勾配屋根方式は、勾配のある一般的な三角屋根に雪止めが設置されている構造です。降り積もった雪は雪止めにひっかかり、滑り落ちることなくそのまま自然に溶けていきます。雪解け水や雨水は勾配によってスムーズに流れ落ちるため、雨漏りなどのリスクは少ないです。
フラットルーフ方式
フラットルーフ方式は勾配屋根方式と同じく雪を乗せたまま処理する方法ですが、こちらは三角ではなく平ら(フラット)な屋根です。
平らなので雪が滑り落ちることはなく、わずかに勾配がつけられているので雪解け水や雨水は傾斜方向に流れる構造です。積もった雪の大部分は風で飛ばされ、内部で凍ってしまった部分は徐々に溶けて流れ落ちていきます。
スノーダクト方式
スノーダスト方式は屋根の中央部分に設置されたスノーダクトに向かって緩い勾配がついている構造の屋根です。
太陽光などで自然に溶けた雪がダクトから室内を通って外に排出されます。建物の周囲に雪や雨水が落ちる心配がなく、ツララもできにくいため降雪量の多い地方ではスノーダクト方式が主流となりつつあります。
ただし、スノーダクト方式は定期的なメンテナンスがかかせません。排水口に異物が詰まっていないかなど年に1回程度はチェックするように心がけましょう。