マンションがホテルに!転用のメリットと注意点
近年ではインバウンド需要が増え、さまざまなところでゲストハウスや格安ホテルなどが急増しました。格安ホテルは0から作るケースもありますが、もとあるマンションを転用することも多いようです。しかしマンションをホテルに転用する場合にはさまざまな問題や注意点などがあります。
今回はマンションをホテルに建て替えるメリットと問題点についてご紹介していきます。
マンションをホテルに建て替えるメリット
マンションをホテルに転用する一番のメリットは建設にかかる費用を抑えられることです。ホテルを0から建てるなら数十億以上のお金がかかってしまいますが、既存のマンションをホテルにする場合はその費用を大幅に抑えることが可能です。
また工期も短くすむこともメリットのひとつといえるでしょう。
ホテル利用に変更するためには
共有スペースや、部屋のリノベーション
まずは室内、そして共有スペースなどを入居用から宿泊用にリノベーションする必要があります。特に室内はベッドや机、椅子、TVなどの設備を完備しなければなりません。居住用で使われる一般的な壁紙や床材を、ホテル仕様のおしゃれなものに取替える必要もあるでしょう。
また、廊下やエレベーターなどの共有スペースに関しても、ホテルとしての仕様に変える必要があります。
フロントなどの設備の充実
エントランスに関しては大きく変更が必要です。エントランスの看板やライトアップ、フロントやPCの設置も必要となってきます。今ではチェックインを無人で行える機械などもあるので、効率化を図るのであればそういった設備投資も必要となるでしょう。
客室のドアにはセキュリティー機能のついたオートロックドアなどの設備も必要です。
ホテルに転用する際の注意点
営業許可が必要
マンションをホテルに転用する場合は開業届けを出さなければなりません。また、そのマンションの立つ土地によってはホテルを運営していい場所かも調べなければなりません。法令や条例によってその土地の具体的な規則内容などが変わってきますし、どのような宿泊施設を運営するかなどの種類や地域によっても判断が異なります。
そのため、ホテルへの転用は気軽にできるわけではなく、入念な準備と下調べが必要になるのです。
採算をしっかりと計算しておく
マンションをホテルに転用する場合の多くは、同じ建物でも収益を上げることを目的にしている場合がほとんどです。しかし、ホテル運営をするにはすべての部屋や共有スペースの備品コストや光熱費、清掃費、人件費など、マンション運営するときにはかからなかった費用も必要となります。
客室単価、稼働率などをしっかり計算した上でホテル転用かを考える必要があるのです。