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2019.12.17|ブログ

大規模修繕工事の周期は何年が適正?周期が変化する理由

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(株)ACEで工事の管理者を務めております。ウェブブログやSNSも担当しております。

マンションには定期的に大規模修繕工事が必要になりますが、何年周期で行うものなのでしょうか?周期について調べてみると、平均で10年~13年、早ければ8年など、幅のある書かれ方をしていることが分かります。

大規模修繕工事を行うには高額な費用が必要になりますので、適正なタイミングはしっかり判断できるようになりたいですよね。

今回はマンションの大規模修繕工事について、適正な周期の考え方についてご紹介します。

 

マンションの大規模修繕工事とは

マンションの大規模修繕工事とは、マンション全体の外壁や共有スペースなどの修繕を行う工事です。経年劣化によって破損した部分を直したり、建材が劣化しにくいように保護したりします。建物そのものの寿命を延ばすのにも大切な工事です。

建物は建てられたその日から劣化が始まります。どんな建材を使用していたとしても、モノである以上劣化をなくすことはできません。入居者の安全のためにも大規模修繕工事は大切になります。

 

大規模修繕工事の周期について

工事の周期が早いと金銭的に損をする

大規模修繕工事を早い周期で行うこと自体は決して悪いことではありません。劣化の進行を早めに食い止めることが出来たり、大きな破損に早く気が付くことが出来るので、基本的に建物のデメリットになることはないと言えるでしょう。

しかし、大規模修繕工事は簡単な工事ではないので多額の費用が必要になり、オーナーの負担はかなり大きなものになります。例えば8年周期で大規模修繕工事を行なった場合は築40年の時点で5回の大規模修繕工事が行われていることになりますが、これが10年周期なら4回の工事で済みます。1回の大規模修繕工事には約3000万~4000万円ほどの費用が必要といわれているため、出来るだけ少ない回数で済むならそれに越したことはありません。

このように、周期が早すぎると金銭的に損をしてしまう可能性があります。

 

周期が遅すぎると別途の修理費が必要になることも

では、逆に大規模修繕工事の周期を遅くした場合はどうなるのでしょうか?

周期が遅くても建物を良好な状態に保てているのであれば、工事の回数は少なくて済むので金銭的にお得になります。

しかし劣化や損傷を放置して周期を遅くした場合、本来なら大規模修繕工事でカバーしきれていたはずの破損が悪化してしまい、その修理のために修繕費とは別に高額な修理代が必要になります。また、放置した不具合がマンションの構造部分にも悪影響を与えていると、最悪建物を取り壊さなければいけなくなります。

このように工事周期を遅らせてしまうと建物の安全性に問題が出てきやすいだけではなく、時間が経ちすぎて悪化してしまった破損個所を直すのに余計な費用が必要になってしまうこともあります。

 

大規模修繕工事の適正な周期は何年?

では、大規模修繕工事の適正な周期とは何年なのでしょうか?

正確な周期はマンションによってそれぞれなので、一概に「何年です」とはっきり言うことは出来ません。調べてみても〇年~〇年など年数の幅が大きいのはそのためです。

マンションの大規模修繕工事の周期は、下記のような要素によって決まります。

  • マンションの外部環境
  • 前回の大規模修繕工事の時期
  • 前回の大規模終戦工事の内容

修繕が必要になるタイミングは天気などの外部環境によって大きく左右されます。例えば日光が強くあたる雪や雨が多い地域にある海沿いにあるなどの要素はマンションの劣化スピードを早めてしまいます。さらに台風や集中豪雨などの災害が直撃することでも劣化のスピードは一気に早まります。

マンション守りつつも余分に費用を使わないためには、マンションを定期的に点検することによって劣化の進行具合を確認しておくことが大切です。点検によって修繕にベストなタイミングをあらかじめ把握できるので、より効果の高い大規模修繕工事を行うことが出来ます。特に台風などが直撃した直後はマンションの状態が変化している可能性もあるのでしっかりと点検するのがおすすめです。

何年周期!というのをガッチリ決めすぎず、臨機応変に考えるのが大規模修繕工事のコツです。

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