マンションの「大規模修繕」と「経常修繕」は何が違うの?
マンションを健全に維持するために定期的におこなう大規模修繕という言葉をよく耳にし、理解されている方も多いようですが、経常修繕という言葉の意味をご存知でしょうか?聞いたことはあるがいまいち意味がわからないということがよくあります。
今回は、大規模修繕工事と経常修繕の違いについてご紹介していきます。
経常修繕
経常修繕とは?
経常修繕(けいじょうしゅうぜん)とは破損部分の修理や取り替えなど、日常的に行われる小規模な修繕や緊急の修繕のことを指します。日常的な修繕という言葉から「あまり重要ではないのかな?」感じるかもしれませんが、そうではありません。初めは小さな不具合でも放置してしまうと劣化が広がり、気づいたら膨大な修繕費用が必要になっていることも少なくありません。
経常修繕は日頃からしっかり行いましょう。
経常修繕の一例
経常修繕の内容には下記のようなものが挙げられます。
- 雨漏りの修繕
- 照明器具や各種機器の部品交換
- 設備の破損部分の補修
- 給水ポンプなど設備の不具合の対応
これらについては定期的にチェックしておくと、不具合を早期に見つけ出すことに繋がります。
大規模修繕工事
大規模修繕工事とは
マンションの大規模修繕工事とは、マンションの経年劣化や不具合を元の状態に戻すために行われる修繕工事のことです。一般的に10年~12年周期で行われます。
マンション全体に足場がかけられ工期は数ヵ月~数年に及ぶなど、文字通り大規模な工事になります。事前の念入りな計画だけでなく、マンションの入居者からの協力も不可欠になります。
大規模修繕工事の箇所
主な大規模修繕工事の箇所は下記が挙げられます。
- 足場工事
- 外壁の塗装、防水工事
- 屋根の防水層の工事
- 給水、排水管の修繕工事
- エレベーターの修繕工事
- シーリング工事
大規模修繕工事は何千万円もの費用が必要な修繕工事です。しかし、マンションの資産価値を維持したり、入居者が安心安全に暮らしていくためには必須の工事となります。
大規模修繕工事を怠ると、マンションの建物の内部にある建材などが腐食したり錆びたりすることで、マンション自体の寿命が短くなってしまう可能性があります。
マンション管理のために適切な工事を
経常修繕と大規模修繕工事はどちらも重要な工事です。普段からマンションの点検などやチェックを行い、健全なマンション作りをしていきましょう。