【足場の歴史】足場工事はいつから始まったの?
足場工事は高所での作業に欠かせません。現代では街中でもさまざまな場所に足場が組まれているのを見ますが、足場工事はいつからあるのでしょうか?
今回は足場工事の歴史についてご紹介していきます。
足場工事
例えばマンション大規模修繕工事では、マンションをすみずみまで施工をするために足場を組むことは必要不可欠になってきます。このように高所での作業が必要になる工事では、最初に足場を組む工事が行われます。
足場工事は効率よく作業ができるというメリットだけではなく、作業員の安全性を高める効果もあるのです。
足場工事の歴史
奈良時代から足場工事はあった?
足場工事の歴史はなんと奈良時代までさかのぼります。奈良時代の遺構から足場穴跡が見つかり、またその痕跡から足場の建て方にいくつかのパターンがあることもわかっています。
奈良時代は礎石の上に柱を建てるようになったタイミングでもあり、高いところで作業をする必要があったためか、このような足場を組むという方法がとられるようになったとされています。
平安時代には、足場を組んで高いところに登ることを麻柱(あなない)と呼ぶようになり、あの有名な竹取物語の話の中でもこの言葉が使われています。
木材を作った本格的な足場作り
鎌倉時代の建築現場が描かれた松崎天神縁起絵巻からは、木材を使った本格的な足場が組まれている様子が分かります。
絵巻に書かれた建築現場は足場工事が生まれた奈良時代から500年以上経った後のものですが、足場の技術は大きく変わることなく受け継がれていることが分かります。
大規模な改修工事は江戸時代にも
天正8年1580年に居城としたとされている姫路城は、1800年頃江戸時代の大規模改修工事によって天守のある近世城郭へと生まれ変わったとされています。
この時代には丸太の足場が一定の水準に達していたと考えられており、手すりが一緒に組まれるなどかなり現代の足場工事に近い形で工事が行われていたようです。